
昨年末、いつもお世話になっているグラフィックデザイナーさんと、アトリエで打ち合わせがてらとりとめのない話に花を咲かせていました。
一年を振り返りながら、仕事の話から日常の話へと移ろうなかで、ふと浮かび上がったのが「想像力」という言葉。結局のところ、人と人とが関わる際にもっとも大切になってくるのは、想像力なのではないか。そんなところで、その場の考えが自然と重なります。
さまざまな定義があると思いますが、この日の会話のなかで共有できたのは、想像力とは「他者の気持ちに思いを至らせる力」なのではないか、という感覚でした。
とはいえ、それは決して簡単なことではありません。そもそも「私」は「他者」ではありません。家族であっても、友人であっても、自分ではない誰かがいま何を考えているのかを、正確に知る手立ては存在しないからです。知識や経験をどれほど重ねていたとしても、それだけで他者に思いを至らせることができるわけではありません。
先日、カフェで友人と話していたときのことです。
ふと友人の手元に目をやると、グラスの水があと少しでなくなるところでした。私が店員を呼ぼうとしたその瞬間、「お入れしますね」と静かに水を注いでくれたのです。
決して大げさな行為ではありません。相手の状態をよく見て、ささやかなサインを読み取り、過不足のない行動を選び取る。そこには、「優しさ」というよりは、静かで知性的なプロセスが働いているように感じました。そして、そのささやかな配慮からは、品のようなものがにじみ出ていました。
他者へと向かう態度の積み重ねが知性となり、やがて品性として、静かににじみ出ていく。
私たちのつくるものが、その傍らにいる姿を想像しながら、本年もジュエリーづくりに勤しんできたいと思います。



















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