ベビーリングと一緒にお届けしている真鍮(しんちゅう)製の記念プレート。
お届けてから数ヶ月、数年が経ったお客さまから「すこしくすんできました」、「家族みんなでプレートに触れていたからか、指紋の跡のようなものが浮き出てきました」とお声をいただくことが何度かありました。
真鍮は、そもそも表面が酸化することで独特の風合が出てくる金属。経年変化によってアンティーク感が出てきたりして、それが”味”にもなるけれど、皮脂や水分、酸化などによってサビや黒ずみが進みすぎてしまうこともあります。
子どもが成人を迎えるその日まできれいな状態にしておくには、定期的なお手入れが必要です。
およそ半年前にベビーリングをオーダーしてくれた友人家族から、記念プレートを預かってきました(Tさん、ご協力ありがとうございます)。
お届け後、家族みんなで手で触ったりしたままケースに戻してしまっておいたとのこと。時間が経ってきて、手で触れた部分がかなり黒ずんできています。どのくらいきれいになるか、実際に試していこうと思います。
用意するのは、重曹orお酢。あとは、歯ブラシ、容器、キッチンペーパーなど適宜。今回、重曹とお酢をどちらも使ってみて、実際の効果をみていきたいと思います。
インターネットで検索などして調べると、よく「重曹を使って真鍮の汚れを落とします」といった記事が出てきます。まずは、重曹から試していきましょう。
容器に重曹を入れます。
少量の水を加えて、指ですこしこねます。
こねた重曹をプレートにのせ、指でなぞるようにやさしくこすります。
全体的にある程度、磨き終えたら今度は歯ブラシの出番。使い古したもので大丈夫です。
文字が刻印された部分の溝を中心に磨いていきます。所要時間1-2分といったところでしょうか。そんなに長く磨き続ける必要はありません。磨き終えたら、重曹を水で流してください。
こちらが重曹で磨いた後のプレートです。いかがでしょう。全体的なくすみがとれ、ピカピカとしてきましたが、手で触れて指紋の跡が黒ずんでいた部分は、まだ黒ずみが残ったままです。
では、今度はお酢を使ってみましょう。
容器にプレートをのせ、プレートが浸るくらいにお酢を入れます。
この状態で、数分ほど浸け置きしてください。(汚れ具合によって、浸け置きの時間は調整してみてください。浸けすぎると、酢酸による腐食が起こってしまうため、また黒ずんできてしまいます。)
ちなみに、今回は1分くらいで引きあげました。
水でお酢を流しながら、黒ずみが残っている部分を重点的に歯ブラシで磨いて仕上げていきます。
これで完成です。お届けした時のようにピカピカになりました。
左が磨く前、右が磨いた後です。
全体的なくすみ程度なら重曹で、皮脂などによるしつこい黒ずみがある場合は、お酢を使って磨いてあげると、かなり汚れが落ちます。
今回は自宅にあるものを使ったお手入れ方法をご紹介しましたが、真鍮磨き用のクロスもあります。100円ショップなどでも手に入るので、ひとつ持っておくと便利かもしれません。やりやすい方法でお手入れいただけたらと思います。
【注意点】
○石を留めるために使用している接着剤が剥がれやすくなるため、お手入れの際には必ず常温の水を使用してください(熱湯、ぬるま湯はNG)。また、水につけすぎないようにしてください。
○水に濡れたままにしておくと錆びたり変色の原因となります。箱にしまう前に必ずよく乾かしてください。
○当店の記念プレートは表面につや消し加工を施しています。磨きすぎるとつや消し加工が取れてきますのでご注意ください。
○2023年9月頃〜酸化防止のため表面に特殊な加工を施しております。加工が剥がれてしまうため、特に変色等みられない場合には無理に洗浄しないでください。